茂原市にお住いのみなさん、こんにちは。
ガブ動物病院です。
病院が開業してもうすぐ2週間、ようやく一息つくことが出来ました。
そこで、これから定期的に皆さんのお役に立てる情報をUPしていきたいと思います。
どうぞよろしくお願い致します<(_ _)>
記念すべき第1回目、最初のテーマは「犬の咳」についてです!
咳と言ってもその症状や原因は様々。
気になる方は是非読んでみてください!
犬の咳ってどんな感じ?
そもそも犬の咳ってどんな感じなのでしょうか?
音で表現すると「かはっ」。これが犬の咳になります。
原因となる病気によって、乾いたような音をしていたり、少し湿ったような音をしたりすることがあります。
また「発作的に咳が続くけど収まってしまうとケロッとしている」「始終ずっと苦しそう」だったり、原因によって咳の頻度や全身状態は大きく異なるので注意してください。
犬の咳の原因って?
咳を主訴に来院された場合、まずは
- 循環器(心臓)
- 呼吸器
のどちらが原因で咳が出ているかを考えます。
心臓が原因の咳
心臓が原因で咳が出ている場合、多くは「心臓での血液のうっ血」がその理由となります。
心臓がうっ血すると
- 心臓自体が大きくなり、周りの臓器(この場合は肺や気管支といった空気の通り道)を圧迫する
- 肺の中の血液が異常に溜まることで、水が周りに染み出し肺の中が水浸しになる(肺水腫)
ことで、咳が出てくることがあります。
聴診をしたときに「心雑音」が聴こえたときは要注意です!
また、「朝は何でもなかったのに、夕方くらいから急にせき込み始めて苦しそう」といった時は、心臓が突然悪くなり肺水腫に陥っているケースもあるので、すぐに動物病院に相談してください。
呼吸器が原因の咳
心臓が原因でない場合、残りのほとんどが呼吸器が原因の咳となります。
問診や身体検査、聴診で「咳の原因は呼吸器かも」となった場合、次に必要な検査は
- 血液検査
- レントゲン検査
です。
血液検査で何をみる?
咳の理由を調べるために行う血液検査の項目としては
- 白血球
- CRP
があります。
白血球とは、血液の中にいる細胞の一つで、「感染」や「炎症」がある時に多くなります。
白血球が増加している場合、咳の原因として「気管支炎」や「肺炎」が疑われます。
また、白血球と一口で言っても「好中球」「リンパ球」「好酸球」など色々な細胞があり、その内のどれが増えているかによっても炎症の原因として疑われる病気は全然違ってきます。
CRPとは「C反応性たんぱく」と呼ばれ、急性の炎症がある場合、増加します。
症状が急性の場合、「白血球が上がっていない時でもCRPが高値」という事があるため、炎症や感染があるかを確認するためにはCRPと白血球の2つをセットで測ることがほとんどです。
レントゲン検査で何が分かる?
咳が出たらレントゲン検査、というのは何となくイメージが付きやすいのではないでしょうか。
ドラマなどで「肺に白い影が…」などと言われたら肺がんを疑う、など一般的になじみのある検査なのではないかと思います。
胸のレントゲンの基本、それは「息を吸っているときに撮る(吸気)」ことです。
そうする事で肺が空気で一番膨らんだ状態を見ることが出来、肺の中の「炎症」や「あやしい影」など異常な部分を認識しやすくなります。
ただ、中にはそれだけでは診断がつかない病気もあります。
そんな時、追加で撮影するのは「息を吐いているとき(呼気)」と「咳をしている瞬間(発咳)」です。
気管虚脱って聞いたことがありますか?
前述の「吸気」だけでなく「呼気」や「発咳」で撮影することで発見される代表的な病気に、「気管虚脱」があります。
気管虚脱とは、読んで字のごとく、「気管が呼吸や咳とともにつぶれてしまう」病気です。
気管は喉から肺までをつなぐ管の事ですが、場所によって「頚部」「胸部」に分かれます。
息を吸っているとき(吸気)では手前から奥(頚部→胸部)に、息を吐いているとき(呼気)は奥から手前(胸部→頚部)に空気が移動するため、
- 吸気:頚部の気管がつぶれやすくなる
- 呼気:胸部の気管がつぶれやすくなる
となります。
そのため、吸気のレントゲンだけだと何も異常がなかったけど、呼気も併せて撮ったら気管虚脱があった、といったケースもあるため注意が必要です。
気管虚脱では発作的に咳が出ることも多く、咳が出ているとき以外は無症状なことも多いため飼い主様が気にしていなケースもよくあります。
ただ、気管虚脱は症状を繰り返すごとに進行し、重篤化すると日常生活を送るのが困難になるほど呼吸状態が悪化してしまうことがあります。
これってもしかしたら咳かも、と思ったら動物病院に相談してみましょう!
おわりに
いかがでしたでしょうか?
今回は犬の咳にまつわるお話をさせて頂きました。
次回もお楽しみに!

